ドラえもんギターを作りたいとお話を受けたのは、忘れもしない5月17日福岡サンパレスでのことでした。その後、関係各社とのミーティングを繰り返し、最終的なギターのデザインが決定したのが、すでに6月も終わり7月に入った頃でした。そして、本格的に作業が進みだしたのは7月8日のことです。この物語は、完成までの短くつらい、そして愛と感動の物語です。

7月8日、最終デザインが決定し、角板からドラえもんのシルエットを抜き出した図。
次に、P.U.ザグリ、ネックポケット、トレモロ(フロイドローズ)ザグリ、を開けていきます。
ボディの裏面のトレモロザグリも開けていきます。この時点ではまだ、アウトプットジャックの位置をどこにするか決められていませんでした。
タケコプターの部分に見られる埋木は、通常、ネックの強度補強に使われるカーボンを埋め込んだためのものです。これでこの細い部分の強度が増したわけですが、折れるときは折れます。
この段階での全体のシルエット。ネックにはまだ、フレット、ポジションマークが入れられていない状態です。
ポジションマークはドラえもんのトレードマークのひとつ、「鈴」にしました。
7月14日、少しずつドラえもんの形に近づけていくため、荒削りを行っていきます。
ネックのヘッドの部分にも、ポジションマークに合わせて鈴にするための部分の木が貼り付けられました。
本格的に立体的な彫り込みを始める前に、全体の一番高い部分を決めていきます。この段階で一番高い部分はドラえもんの顔の鼻の部分と、首の鈴の部分です。
全体の一番高い部分を決め、それに沿って低い部分を少しずつ出していき、本格的な彫り込みに進みます。