LUNA SEA終幕後、自身のソロプロジェクトSUGIZO & THE SPANK YOUR JUICEをはじめ、数々のセッション、プロジェクトでシーンの最先端を走り続けているSUGIZO氏。
ギター、サウンドに対するあくなき挑戦と探求心。
唯一無二のギターアプローチ、そして圧倒的なステージング。
その存在感はまさしく、現在のロックシーンに最も影響を与えたギタリストと言っても過言ではないだろう。
そんなSUGIZO氏に今回、満を持してESP Websiteにご登場いただいた。
ファンの皆様はもちろん、現在ギター修行中である全てのギタリスト諸君に読んでいただきたい!





ESP:まずはSUGIZOさんとESPとの出逢いについて、お聞かせいただけますでしょうか?

SUGIZO:ESPのことを始めて知ったのは17歳のときでした。今からちょうど20年前。
実は今年でね、オレが「ギターで生きていこう」って決めてから20周年記念なんですよ。ギターを始めて20周年。すごい重要な年なんです。
13歳でアコギは手にしたことはあったんですけど、そのときは全然ピンと来なくて。その後ベースや、鍵盤や、ラッパやいろいろやってきて、最終的にギターにたどり着いて。

「これだ!やっと見つけた!」って。

そのままもの凄い勢いでハマッて行ったのが、ちょうど20年前の春ぐらいなんですよ。

ESP:最初に買ったエレキギターはどんなモデルでしたか?

SUGIZO:YAMAHAのSEってやつでね。真っ黒でカッコよかったんですよ。当時からギターは黒が好きで。黒のブラックパーツで、バインディングが入ってるやつでした。それをずっと弾いてたんですけど、その1〜2年後にはかわいそうにフレットを抜かれてボロボロになっちゃったんですけど(笑)
でもギターを始めたころから、やっぱりESPはすごく憧れのブランドだったんですよね。
とにかく、自分が想うままにギターを作ってくれるっていうのが、すごく憧れだったんです。

ESP:うちの看板はなんといってもオーダーメイドですからね。

SUGIZO:そうですよね。でも、すんげー高かったですよ当時。いっちばん安くて17万とか。とにかくギターを始めてすぐにESPを使いたいって思うようになって。
ご存知のように、昔からクラシックをやっていたんで、ギターで弾けなくて苦労した覚えがあんまりないんですよ。そこはもう思いっきりショートカットできて。ギター始めて1ヶ月くらいでもう普通に弾けてたかな。
もうそのくらいの時期から、ESPが日本のブランドの中で一番輝いて見えて。
「いつか絶対オーダーメイドしたい!」って思ってましたね。
それで、なんてことはない、ギターを始めて半年後にはもうオーダーメイドしに行ってましたよ。御茶ノ水のテクニカルハウスに。

ESP:そうだったんですか!

SUGIZO:でも高校2年生だからもちろん金なんてない。バイトをしながらのスズメの涙のお金で買えたのは、いっちばん安いやつ。一番安くてもいいから、とにかく本物のフロイドローズが欲しくて。
あの形、今だったらありえないですよ。もろLAメタルだよね(笑)
とりあえず、ピックアップは1個。その方が安かったから。色も単色だから安かった。
それに本物のフロイドを付けてもらって。で、ネックもメイプルでなんにも塗装なしだったから安かった。とにかくフロイドを搭載して一番安いスペックがそれだったんで。それでオーダーしたんですよね。


(SUGIZO氏が初めてオーダーしたモデル。全てはここから始まった)


ESP:そのときは、もうバンドは始めてらっしゃったんですか?

SUGIZO:オレがギターを本格的に始めた時点で、もうすでに真矢とは一緒にバンドはやっていたんで。
真矢とオレの最初の関係って、オレはベーシストで真矢がドラマーだったんですよ。

ESP:最初はリズム隊だったんですか!

SUGIZO:そっから半年も立たずに、真矢とバンドを始めて3〜4ヶ月でギターにスイッチしたんですよ。

ESP:その、ESPではじめてオーダーメイドしたギターは、サウンド的にはいかがでしたか?

SUGIZO:その当時はまだサウンドとかよくわかんなかったですね。それより、もうESPを持った!っていう自慢だけでね。当時高校2年生でESPを持ってるヤツなんて周りには誰もいなかったから。だから自慢の1本でしたね。

ESP:ありがとうございます。それで、そのESPのギターでバンド活動をガンガン展開なさったんですよね。その後、ESPとのお付き合いが本格的に始まったのはいつ頃だったのでしょう。

SUGIZO:ESPと、ちゃんといわゆる、お客とお店じゃなくてね、アーティストとしての関係を築き始めたのが、19歳くらいかな???
オレとか真矢とか、当時LUNA SEAのメンバーのうち4人が働いていたリハーサルスタジオがあって。そのリハスタで楽器も多少扱ってたんですよ。それで、どういう経緯だったか忘れちゃったけど、そこがESPと取引するようになって、田舎のちっちゃなリハスタ兼、楽器屋だったんだけど、そこでもESPのオーダーメイドが出来るようになってね。で、ESPのスタッフの方と仲良くなったんですよ。
だから最初はスタジオの兄ちゃんとESPのスタッフっていう関係だったんです。そのうち、自分らがやってるバンド、当時は「LUNACY」ってバンド名だったんですけど、デモテープとか聴いてもらったらすごい気に入ってくれて。
知り合って半年くらいだったんだけど、とりあえず楽器を貸してくれるっていうことになって。
それでHORIZONを使わせてもらったんですよ。


(SUGIZO氏使用のHORIZON。昨年ESP創立30周年を記念して限定復刻された)


ESP:始めてHORIZONをお手に取られたときの印象は?

SUGIZO:うん。HORIZONで初めて、サウンドに目覚めたような感じがありますね。それまで自分の中でサウンドの基準っていうものがなかったみたいですね。HORIZONを持つようになってからですね、自分の音が見えたのは。

ESP:HORIZONは結構長く使ってらっしゃいましたよね。

SUGIZO:うー
ん。HORIZONを使い始めたのが90年で、でも91年の後半にはもうPRを使ってましたね。


(当時メインとして使用されていたPR-II)




ESP:このPRというモデルはどういった経緯で誕生したんですか?

SUGIZO:プリンスが大好きだったんですよね(笑)それだけ。

ESP:それはもう見た目的なところですね?

SUGIZO:見た目。ビザールなのが使いたくてね。で、美しくて。プリンス以外に誰もあのギターを使ってるのを見たことないなあって思って。でも、もともとあれってプリンスのオリジナルでも何でもないんですよね。だから、じゃあいいやって思ってそれをESPに強引に作ってもらって。当時のESP担当者はヒーヒー言ってましたね(笑)

ESP:そして、いよいよECLIPSEの誕生ということになるわけですね!

(次回、Vol.2へつづく)


今年、ギタリスト人生20周年を迎えたというSUGIZO氏。ギターとの出逢いから、本当に貴重なエピソードを聞かせてくださった。なんと高校生にしてオーダーメイドをしてしまったとは。。。

次回はいよいよSUGIZO氏のオリジナルモデルであるECLIPSEについてお聞きしてゆく。



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