1997年のSUGIZOソロプロジェクトも終わり、その年の10月から、LUNA SEAのメンバー達はまた集結して、新しい曲作りに入った。
新曲の構想を練る中、当然来年のLIVEツアーに向けての戦略も着々と進む。そんなプリプロスタジオの中で、SUGIZOはSTYLEツアーで活躍したECLIPSEを膝に抱き、こう考えていた「もっとコイツらを進化させたい。そしてもっと鳴りを良くするにはどうすればい いんだろう?」。SUGIZOとテクニシャンの辻氏とESP担当者とでディスカッションは続く。そして何本かのプロトタイプを作ることになった。まずネックジョイントをスルーネックからセットネックに変えて、ピックアップも色々と試してみる。1本はジャガーのピックアップを付けたもの、もう1本はP-90を付けたもの、そしてもう1本はストラトキャスターのピックアップを付けたものを製作する事になった。
翌年になり、まず出来上がったのがジャガーピックアップとP-90の付いたECLIPSEで あった。予想以上に出来が良かったこの2本にSUGIZOは喜び、さっそくLIVEに向けての戦略に参加することになる。わって、1998年5月、都内にあるESPのスタジオの一室で、テクニシャンの辻氏とESP担当者は、山ほど集めたストラトキャスターのピックアップを、片っ端からECLIPSEのプロトタイプに付け替えては、MATCHLESS DC-30アンプで音を出して、『S-Iストラト』に載せるピックアップのテストをくり返していた。SUGIZOの音の好みを一番知っている辻氏にジャッジしてもらい、決定したのはSEYMOUR DUNCANの“ANTIQUITY Strat Custom Bridge”であった。そんなこともあって、他の2本に遅れをとったS-IストラトはやっとSUGIZOに試される日が来た。「いいじゃない!! コレ」とまずまずの評価をうけたS-Iストラトに、ホッと胸を撫で下ろしたのは辻氏とESP担当者だった。
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このモデルは製作当初から、ストラトキャスター用のピックアップを載せるために作られたものなので、ピックアップザグリも、ストラトピックアップ用のタイトなザグリになっている。
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